プロが解説|健康住宅を支える「窓」の実力に迫る!《第1回:快適さを左右する窓の重要性とは?》

住宅の快適性を左右する「窓」。だからこそ、間違いのない製品を選びたいですね!!

“住宅の快適さ” に直結するキーワードを頭に思い描いた場合、まず最初に挙げられるのは住宅の大切な性能面を担う『断熱性』ではないでしょうか。当然ながら、住宅の断熱性能が高ければ高いほど外気温の影響を受けにくく、一度暖めたり冷ましたりした室内の温度変化も穏やかなものになります。従いまして、年間を通じて快適な室内空間を創出しやすくなるというワケですね! また、快適な室内空間を創出する上で外せないもう1つのキーワードが『結露の抑制』です。そもそも結露とは、室内と外気の温度差が大きければ大きいほど発生しやすい厄介な現象。この結露が生じてしまうと湿度の上昇による不快指数の増大を筆頭に、健康面を阻害する汚れやカビの発生など、様々な悪影響を及ぼします。そして、住宅の『断熱性』と『結露の抑制』に対し、実は大きな影響力を持っているのが「窓」なんです。

というワケで、窓特集の第1回目となる今回は、住宅の快適性を左右する「窓」の重要性をクローズアップ。まずは、気になる “住宅の熱の流出入比率” や “ヒートショックの危険性”、そして “結露の発生原因とその弊害” など、断熱住宅と「窓」に関連する基本的な知識を身に付けていきましょう!

住宅の熱の流出入量、実は「窓」が最も多いんです。

太陽の光や明るさを、日差しのぬくもりや暖かさを、そして爽やかな空気や風を採り入れてくれる「窓」は、住宅にとってなくてはならない存在です。ところが、住宅を構成する屋根や外壁、床や換気口などと比べて、「窓」は住宅に流出入する熱の量が最も多い部分なんです。つまり、冬は暖かさが外へ逃げ、夏は暑さが外から入ってきてしまう・・・。その割合が最も大きなセクションが、「窓」というワケなんですね。

また、近年では家庭内での不慮の事故による死亡者数が増え続け、高齢者の浴室での死亡事故は交通事故で死亡する方の約2.4倍という高い発生率となっています。そして、これら家庭内での不慮の事故の大きな要因となっているのが、住宅内での急激な温度変化によって生じる “ヒートショック” なんです。
例えば雪の降りしきる寒〜い冬。お風呂に入ろうと暖かなリビングから寒い脱衣所に移動するとします。ひんやりと冷え切った脱衣所で服を脱ぎ、再び暖かなバスルームへと移動! と、この時に生じる “暖→寒→暖” という急激な温度変化が血圧や脈拍を乱れさせ、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患を誘発する “ヒートショック” を引き起こすという仕組みです。

加えて、低断熱住宅の場合は夏の暑さによる “熱中症” にも要注意。実際に多くの高齢者の方(約41%)が、屋外ではなく自宅で熱中症を発症したという集計データもあるほどです。
このように、『断熱性』の低い住宅は住み心地が悪いだけでなく、健康面を阻害する様々な要因になり得る深刻な危険性を秘めています。そして、住宅の断熱性を高める上で重要なキーとなっているのが、住宅の中で熱の流出入比率が最も高い「窓」。言い替えれば、熱を外から入れずに外に出さない “高性能な窓” さえ入手すれば、住宅の『断熱性』は飛躍的に高まるというワケですね!

汚れやカビの温床となるイヤ〜な “結露”。その発生原因と弊害に迫る!

“結露” とは、主に空気中の水分量が「空気の含むことができる水蒸気量の上限(=飽和水蒸気量)」を超えた時にその水蒸気が凝縮(液化)し、窓ガラスやサッシなどの表面に水滴となって現れる現象です。例えば冷たい飲み物や氷をグラスに注ぐと、やがてグラスの外側が曇って水滴が付きますが、実はこれも “結露” の一例。なお、空気が含むことのできる水蒸気量の上限を指す「飽和水蒸気量」は、気温が低ければ低いほど低下します。従いまして、気温が低い冬ほど “結露” が発生しやすく、冷たい外気に影響されやすい窓や壁の内側などに、水滴(結露)がビッシリ付いてしまうというワケなんです。

外気と屋内の温度差によって、窓ガラスやサッシの表面などに生じてしまった “結露” 。「子供の頃は、よく指で落書きして遊んだなぁ〜♪」なんて軽く考えたり侮ったりしてはいけません・・・。実はこの結露、空気中のチリやホコリや油脂成分を吸着させるため汚れやすくなり、放っておくと結露が吸着した汚れの成分が日光などにより乾燥・固着してしまい、簡単には落ちない頑固な汚れやシミになってしまうんです。そればかりか、付近の目地に充填されているコーキング材を劣化させたり、柱や梁までも腐食させてしまったりと、実は住宅の寿命さえも脅かしてしまうほどの厄介な存在なんです。
そして、お部屋の湿度を急激に上昇させてしまうことも結露の大きな弊害の1つ。喘息やアトピーなどの原因ともなり得るカビや菌、ダニなどに代表される微生物の多くは湿度70%程度で盛んに繁殖すると言われていますが、早朝に発生した結露が暖められて蒸発し始めれば、狭い部屋や壁裏などの湿度はスグに60%を超えてしまうことでしょう。
汚れやすくなるばかりか、住宅そのものすら劣化させてしまう・・・。オマケにカビや菌、ダニなどの温床にもなってしまう厄介な結露。ということで、ご家族みんなで快適かつ健康的な生活を送りたいなら、住宅の『断熱性』と『結露の抑制』は、絶対に外せないキーワードと言えるんです。

複層ガラス+樹脂フレームの窓で、住宅の快適性が劇的に向上!!

上の画像は『結露の抑制』に対する樹脂フレームの優位性と、同じく『断熱性』を向上させるガラスの複層化を分かりやすく証明した例で、下の画像はYKK APの複層ガラスサッシ(断熱タイプ)と、単板ガラス+一般的な金属系サッシを用いた結露付着実験のワンショット。樹脂製のコップは手に持っても冷たくなくて、結露の発生もナシ。同様に、ガラスを2重にした複層タイプのコップの表面も冷えておらず、結露の発生も見当たりません。さらに、実際の窓やサッシを使った実験でも、その性能の差は歴然! これが、現在の高断熱住宅を支えている “断熱窓テクノロジー” の一端なんです。
採光や風抜け、開放感の演出や住宅そのもののデザイン性などを考慮すると、窓のトータル面積を小さく削りたくはありません。しかし、窓の面積が増えれば増えるほど窓からの熱流出入量も増加し、結果として住宅の断熱性能は低下していきます。そこで、様々な断熱テクノロジーや革新的な技術、類稀なる工作精度により開発された『複層ガラス+樹脂フレームを採用する高断熱窓』の出番!! となるワケですね♪

〜まとめのお話〜

快適で健康的な断熱住宅を建築する場合、当然ながら断熱材や断熱工法は徹底的に吟味されます。そして、それらの断熱材や断熱工法と同様に重視されるのが、『高性能な断熱窓』の存在なんです。というワケで、次回からは「複層ガラス+樹脂フレーム」を採用した高断熱窓のパイオニア的存在である【YKK AP】に着目! 同社が誇る世界最高水準の樹脂窓、“APWシリーズ” の魅力に迫ります!!

◎参考ホームページ&画像協力/YKK AP株式会社
https://www.ykkap.co.jp/

 

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