プロが解説|健康住宅を支える「窓」の実力に迫る!《第2回:樹脂窓の優位性を探る》

まずは前回のおさらいから。快適な住宅を創出する上で、「窓」はとても重要な存在でした。

太陽の光や明るさを、日差しのぬくもりや暖かさを、そして爽やかな空気や風を採り入れてくれる「窓」は、住宅にとってなくてはならない存在です。ところが、住宅を構成する屋根や外壁、床や換気口などと比べて、窓は住宅に流出入する熱の量が最も多い部分でもあるんです。つまり、冬は暖かさが外へ逃げ、夏は暑さが外から入ってきてしまう・・・。その割合が最も大きなセクションが、窓というワケなんです。

●熱の流出入量が最も多いのは「窓」!

さらに、熱流出入量が多い「窓」の断熱性能が低いと住宅そのものの『断熱性』も低下してしまい、住み心地の悪化を招くばかりか、最悪な場合は様々な重篤な疾患にも繋がる “ヒートショック” を誘発します。また、断熱性能の低い窓は不快な “結露” を発生させやすく、喘息やアトピーの原因にもなるカビや菌、ダニなどの温床にもなってしまいます。しかも、結露の水分が室内や壁体内の湿度を上昇させるため、この状態が長期に渡ると柱や梁の腐食など、住宅そのものの寿命さえも脅かす様々な弊害まで生み出してしまうんです。

●心筋梗塞や脳梗塞の要因となるヒートショック!

●様々な弊害を招く、厄介な結露の発生!

以上のように、安心して快適に暮らせる “住み心地の良さ” に直結する住宅の『断熱性』を高める上で、「窓」はとても重要な存在でした。言い替えれば、熱を外から入れずに外に出さない “高性能な窓” さえ入手すれば、住宅の『断熱性』は飛躍的に高まるというワケですね!
ということで、今回は快適な高断熱住宅を創出する上で外せない必須マテリアルとなっている【樹脂窓】に着目。樹脂窓の基本構造から優位性に至るまで、しっかりとリポートさせていただきましょう☆

 

↓前回の記事はコチラ!

樹脂窓ってどんな窓? その基本的な構造と優位性に迫る!

そもそも【樹脂窓】とは、アルミの約1/1000〜1/1400という低い熱伝導率を有する “樹脂” をフレームの素材として採用している窓の総称で、断熱・遮熱・機密性に優れた特性を持っています。さらに、熱貫流率(※)の低い複層ガラスとのコンビネーションで、樹脂窓の断熱性能は格段にアップ! 中空層にアルゴンガスを注入してさらなる断熱性能を実現するパターンや、ガラスの内側に特殊な金属コーティングを施して遮熱性や断熱性を向上させた製品、さらに、ガラスの間に柔軟性の高い樹脂製の中間膜をインサートして防犯性能をプラスしたモデルなど、現在までに様々な樹脂窓が開発され、そして多彩に進化してきたのです。
※熱貫流率(外皮平均熱貫流率=UA値)とは、温度差のある空間を隔てる壁体(壁や窓)の、“熱の伝わりやすさ” を表す数値です。この数値が小さければ小さいほど熱を伝えにくく、断熱性能も高くなります。

以上のように、熱伝導率の低い “樹脂フレーム” と熱貫流率の低い “複層ガラス” をコンビネーションさせた【樹脂窓】の断熱性能は非常に高く、快適な高断熱住宅を創出する上では欠かすことのできない存在になっています。また、断熱性能が向上すると、当然ながらエアコンを始めとした冷暖房器具にかかる光熱費も削減できます。樹脂窓は、実は家計にも優しい窓でもあるんですよ♪

というワケで、今や高断熱住宅のスタンダードになっている樹脂窓。お次は高性能な樹脂窓のベストセラー製品とも言える、YKK APの『APW 330』の実力を紐解いていきましょう!

高性能樹脂窓の代名詞『APW 330』にズームイン!!

2009年にリリースされて以来、革新的なテクノロジーや新デザインを積極的に導入。今もなお進化し続ける、YKK APが誇る高性能樹脂窓のベストセラー製品『APW 330』。高い断熱・遮熱性と優れた紫外線カット能力を有する「Low-E複層ガラス(※)」を採用し、熱貫流率の低い上質な樹脂フレームでパッケージ。中空層はアルゴンガス入りorガス無しがチョイスでき、内部のスペーサーも樹脂製orアルミ製を選択可能。そんなスタンダードタイプを軸に、ワンランク上の断熱性能を実現した、ハイグレードな “真空トリプルガラス仕様” も用意。コチラはアルゴンガス注入タイプの中空層と樹脂製スペーサーを組み合わせ、【熱貫流率:0.99W/(㎡・K)】というハイスペックな実力を誇ります。
※Low-Eとは “Low Emissivity(低放射)” の略で、Low-Eガラスとは文字通り太陽の放射熱を低減する働きを加味したガラスです。なお、YKK APの製品は独自の「Low-E金属膜」で複層ガラスの室内側をコーティング。強い日射熱を効果的に遮り、快適で住み心地の良い居住空間を創出します。

断熱性能や遮熱性能の高さは、もちろん寒い冬の季節にも大いに威力を発揮します。複層ガラスと中空層が冷たい外気温の進入を遮り、樹脂フレームが結露の発生を未然に防止。【外気温0℃/室内温度20℃/相対湿度60%】という過酷な環境下で行われた実験においても、サーモグラフィ越しの『APW 330』は冷えた外気温の影響をほとんど受けておらず、周囲の床や壁面もしっかりと暖かい室温をキープできています。さらに、不快な結露や曇りはまったく発生しておらず、ガラスやフレームの表面は共にサラサラのまま! これが高性能樹脂窓の実力なんです♪

また、『APW 330』にはLow-Eガラスと耐熱強化ガラス(またはLow-Eガラスと網入りガラス)をコンポジットさせた「防火窓タイプ」もラインナップ。持ち前の高い断熱・遮熱性能に加えて “防火性能” や “遮炎性能” をプラスした、『APW 330』の防火窓タイプ。コチラも注目の製品と言えるでしょう!

新デザインの採用で、より使いやすくスタイリッシュに!!

様々な断熱テクノロジーが導入されているYKK APの樹脂窓『APW 330』ですが、機能性と美しさ、さらに意匠性を追求した優れたデザイン性も要注目。従来モデルと比べてよりシャープな印象を与えてくれる「スリムフレーム」の採用や、コーナー部分の凹凸を無くして洗練された美しさを演出する「フラットコーナー」、汚れが溜まりにくくお掃除のも楽な「ラウンドエッジ」など、機能美あふれるデザインは秀逸そのものです。
快適で住み心地の良い生活空間を創出する “断熱性能の高さ” に加え、光熱費の削減にも繋がる “省エネ性”、そして所有感を満たしてくれる “機機能美あふれるデザイン性” と、3拍子揃ったYKK APの高性能樹脂窓『APW 330』。なお、『APW 330』のさらなる魅力や詳細につきましては、下記のメーカーホームページからご覧下さいね!

〜まとめのお話〜

高断熱住宅における樹脂窓の優位性から、樹脂窓のベストセラーであるYKK AP『APW 330』の紹介まで展開してきた今回の特集、いかがでしたでしょうか。とにもかくにも、住宅そのものの “断熱性能の向上” と “結露の抑制” を同時にこなしてくれる高性能な樹脂窓は、快適で健康的な住宅を創出するためには外せない存在です。皆さまどうぞ、ぜひご注目下さいね!

 

●次回はYKK AP製 樹脂窓のフラッグシップモデル『APW 430』の魅力に迫ります!!

◎参考ホームページ&画像協力/YKK AP株式会社
https://www.ykkap.co.jp/

 

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