プロが解説|床に使用する木材の種類と無垢床のススメ《第2回:無垢床の優位性と魅力に迫る!》

まずは【複合フローリング材】と【無垢床】の、メリット&デメリットのおさらいから!

住宅そのものの 住み心地快適性をも左右する重要な要素である、インテリアのフローリング材。前回は一般的な床材として知られる【複合(複層)フローリング材:複層合板、集成合板、化粧シート合板等】と、無垢床に代表される【無垢(単層)フローリング材:無垢床】の特徴を、メリットやデメリットを挙げつつ解説させていただきました。

比較的安価で施工性に優れているものの、「肌触りが硬質で自然な温もり感は希薄」、「大量の接着剤やファイバー樹脂を使用しているので、ホルムアルデヒドを始めとした有害物質の発生源になってしまう」、「貼り合わせ時に使用されている接着剤の劣化により、素材そのものの寿命が短い」、「快適な湿度に貢献するような “調湿効果” はない」と、意外にも多くのデメリットを有していた複合(複層)フローリング材。対して無垢床は、複合(複層)フローリング材に比べれば価格帯が高め、天然素材なので傷や凹みに弱い、取り扱いには施工経験が豊富な工務店やハウスメーカーに発注する必要がある、というデメリットはあるものの、それ以上に「天然木ならではの、温かみのある風合いや上質な質感を得られる」、「経年変化により美しさを増す 、素材としての味わい深さがある」、「熱伝導率が穏やかで “断熱効果” がある」、「快適な湿度に貢献する “調湿効果” がある」、「接着剤やファイバー樹脂などの化学物質を使用しない、あるいはごく少量のみ限定的に使用しているだけなので、ホルムアルデヒド等の有害物質を発生せず体に優しい」「床材としての寿命が非常に長い」という多くのメリットがありました。

というワケで今回は、優れた天然素材である無垢床に特化して、そのさらなる特徴や魅力をクローズアップ。皆様どうぞ、お楽しみ下さいね!

 

↓前回の記事はコチラから♪

 

無垢床の魅力とは!?  気になる特徴や優位性を再確認。

混じり気のない天然木100%の木材(無垢材)を使用している無垢床は、長い歴史を重ねてきた本来が持つ自然の魅力や、1つとして同じ模様が存在しない豊かな表情、さらに体に優しく温もりのある風合いで、日本のみならず世界中で高い人気を博しています。また、無垢床に起用される木材の種類も、松科の針葉樹を代表するパインを始め、ウォールナットやチーク、メープルやオーク、さらに杉や檜木に桜など多恵に渡り、それらすべてが有害な接着剤を使用しない(あるいはごく少量のみ限定的に使用する)という、極めてオーガニックな製法で生産・加工されている部分も大きなポイントのひとつ。

ここでは上質な天然木材にこだわり、床材はもちろん階段やドア、建具や収納など数多くの銘品をリリースしている “株式会社ウッドワン” に着目しつつ、同社の主力無垢床材である『ピノアース』にズームイン。体に優しいナチュラルな素材感が堪能できる、無垢床の魅力や優位性を紐解いていきましょう。

ウッドワン『ピノアース』の魅力を大解剖!

●ニュージーランドの大自然が育んだ、樹齢30年以上の銘木を採用。

無垢床材の代名詞的存在としても著名なウッドワンのピノアースは、ニュージーランドの大自然が育んだ松科のラジアータパイン(※同社は「ニュージーパイン®️」として商標登録)を使用。樹齢30年以上の成熟した木のみを厳選採用し、1本の原木から1枚物の分厚い無垢板として丁寧に切り出された逸品となります。しなやかに伸びた美しい木目と豊かな表情、深みのある風合いや優しく温もりのある手触り・・・。無垢材でしか味わえない魅力がそこにはあります。

 

●快適かつ健康的な空間を創出できる、無垢材ならではの “調湿作用” !

無垢の木材はある程度まで乾燥すると、周囲の水分を吸収して自らの水分を保とうとする性質があります。例えば周囲の湿度が高い時には空気中の水分を吸収し、逆に空気が乾燥して湿度が低い時には自らの水分を放出することで、人やペットにとっても「快適」とされる湿度(=60%前後)に調節しようと働いてくれるワケです。これは “調湿作用” と呼ばれており、建材として加工された後も、木がしっかりと生きている証拠。このため床に無垢材を使用した場合は、無垢材そのものが湿度の変動を制御。“快適” で “健康的” なインテリアを創出することができるんです。

 

●有害物質を含まず室内環境を向上。経年変化により美しさを増す、天然素材ならでは魅力にも注目♪

大量の接着剤やファイバー樹脂を使用している【複合(複層)フローリング材:複層合板、集成合板、化粧シート合板等】と異なり、ホルムアルデヒドを始めとした有害物質を発生させない【無垢(単層)フローリング材:無垢床】。そんな “木” 本来の特性を最大限に活かすため、ウッドワン『ピノアース』の着色には、アマニ油(成熟した亜麻の種子から採れる乾性油)を始めとした植物性の原料を中心に、天然由来の成分から精製される安全性の高い自然塗料を採用。なお、これらの自然塗料には「塗布面に塗膜を形成しない」という特性がありますので、通気性や調湿性など、無垢材の持つ優れた特性が損なわれることはありません。さらに、ホルムアルデヒドに代表される有害物質をいっさい含まないので、室内環境のクリーン化にも大いに貢献してくれます。
また、時を重ねるごとに無垢材はその木肌の色合いを深めていきますが、これも無垢材が住む人を魅了してやまない理由のひとつ。もちろんウッドワンの『ピノアース』も同様で、経年変化で木肌の淡い色合いが微妙に変化し、時が経つにつれて艶やかな美しい飴色の木肌が楽しめるようになります。ちなみにこの色調の変化をウッドワンでは “経年美化” と呼んでいるそうですが、これは無垢材の細胞内に含まれている樹脂成分が時間の経過と共に表面に浮き出てくることから生じる「天然のワックス効果」の一種で、無垢材ならではの嬉しい相乗効果♪ 住む人と同様に、歴史を重ねるほどに美しさや深みが増していく・・・。こういった部分も、無垢床ならではの魅力ですね!

 

〜まとめのお話〜

 

長い歴史を重ねてきた “木” 本来が持つ自然の魅力や、1つとして同じ模様が存在しない豊かな表情、さらに体に優しく温もりのある風合いや、天然素材ならではの恩恵である “調湿作用” などなど・・・。無垢材のメリットを挙げれば本当にキリがありませんね(笑)。確かに一般的な複合フローリング材と比べれば表面硬度が低い関係でキズや凹みが生じやすいですが、お子様がつけてしまったキズも、うっかりご主人様がヤラかしてしまった凹みも、10年も経てばいい思い出! 逆にキズや凹みはご家族が幸せに過ごしてきた歴史が刻まれた、いわゆる年輪のようなもの。そう考えてしまえば導入しやすいでしょうし、価格は複合フローリング材と比べれば高めですが、それだけの価値が無垢床には十分にあります。ですので、ご家族みんなでくつろぐリビングや、ご夫婦の寝室、お子様の子供部屋など、場所を絞って無垢床の導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。無垢床・・・本当にお勧めですよ♪

さてさて、最終回となる次回は無垢床のお手入れやクリーニング術ついて、再度詳しくお伝えします。「無垢床ってお手入れ大変そうでムリ〜;;;」なんていう方もいるかもしれませんが、実は意外やお手入れは簡単&手間いらず! 実際に無垢床を愛用されているご家族のご意見も加味しながら、お得な情報満載でお贈りいたします☆

◎参考ホームページ/ウッドワン
https://www.woodone.co.jp/

 

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