プロが解説|失敗しないための外壁講座《第1回:外壁材の種類と主な特徴について》

お住まいの印象を決定づける外壁。だからこそ、間違いのない物を選びたいですね!

デザインやカラーリングはもちろんのこと、素材そのものが醸し出す質感や風合いなどで、住宅の印象を大きく左右する外壁。この外壁が思い通りに仕上がると新築時の満足感は飛躍的に向上しますが、経年劣化による色褪せや将来的に必要とされるメンテナンスの事まで考慮すると、実は一筋縄ではいかないのが壁材選びなんです。
というワケで、今回は外壁のイロハを2回に分けてレクチャー。1回目となる今回は、一般的な住宅に用いられている外壁材の種類と特徴について、ズバッと解説いたします!

一般的な住宅で採用されている外壁材の、種類と特徴をクローズアップ!

現在、一般的な新築住宅に採用されている外壁の70%以上は【窯業系サイディング】と呼ばれている外壁材です。次に続くのが伝統的な【モルタル】を用いた外壁で、モルタルに追従するのが金属板を加工成形して製造される【金属系サイディング】。そしてシェアはグッと少なくなってしまいますが、【タイル】や【ALC】と続きます。ではでは、さっそく各外壁材の特徴やメリット&デメリットに迫っていきましょう☆

シェアNo.1の外壁材【窯業系サイディング

一般住宅の外壁のシェア=70%以上を誇る、“現在の外壁材の主流” ともいえる外壁材が【窯業系サイディング】です。ちなみに窯業(ようぎょう)とは粘土やケイ砂、石灰石などの非金属原料を高熱処理し、陶磁器や瓦、ガラスやセメント、セラミックス等を製造する工業の総称。文字通り製造過程で “窯” を使用するためこのような名称で呼ばれており、小規模な伝統的窯業では七宝やガラス細工など、多くの工芸品も製造されています。
さて、そんな窯業の手法を用いて製造される【窯業系サイディング】は、セメント質や繊維質を主とした原料を板状に成形加工した製品で、精度の高さや優れたデザイン性、豊富なカラーバリエーション、さらに耐火性・遮音性・耐震性にも秀でた優秀な外壁材です。また、日焼けによる色褪せや劣化を防ぐ「紫外線カット技術」を始め、雨の力で汚れを洗い流す「親水コート加工」、酸化チタンと紫外線を利用しつつ汚れを浮かして分解する「光触媒パワー」など、様々なテクノロジーが導入されたハイグレードなタイプも多数存在しています。なかでもケイミューの『ネオロック・光セラシリーズ』などに代表される、経年変化に強くメンテナンスサイクルも非常に長い優れた特性を確立したタイプの性能は高く、現在においても “最も注目されている外壁材の1つ” と言えるでしょう。
ちなみに、【窯業系サイディング】のメリット&デメリットは下記の通り。些少のデメリットはありますが、現在主流となっている最も優れた外壁材ですので、もちろん安心してお勧めいたします!

●窯業系サイディングのメリット

・優れたデザイン性や豊富なカラーバリエーション
・製品精度の高さ
・耐火性や遮音性、耐震性にも秀でている
・美観を保つための様々なテクノロジーが導入され、お手入れ不要かつメンテナンスサイクルが非常に長い製品が多い

●窯業系サイディングのデメリット

・継ぎ目に充填したシーリング用のコーキング材が、経年劣化を起こすケースがある
・素材自体が熱を溜め込みやすい特性を持っている

古くからある伝統的な外壁材【モルタル

一般住宅への採用率は約13%と低いものの、温かみのある仕上がりで支持されている【モルタル】。昔から多くの住宅で採用されてきた伝統的な外壁で、砂とセメントと水を混ぜた材料を、塗装工や職人達が壁面に直接塗布したり吹き付けたりしながら仕上げていきます。素材そのものが砂やセメントなので耐火性に優れ、継ぎ目や合わせ目が存在しないのでデザインの自由度が高い部分が主な特徴になっています。
また、「リシン仕上げ」や「スタッコ仕上げ」、「タイルガン」や「ジョリパット」など、仕上げの工法によって多彩な表情を演出できる点も【モルタル】ならではのメリット。ただし、職人の腕前や経験によっては仕上がりや耐久性に差が生じてしまう部分や、経年劣化・湿度の影響などでクラック(ひび割れ)が入りやすいといったデメリットも持っています。従いまして、この壁材をチョイスする場合は後々のメンテナンスまで見据えた “ある程度の覚悟” が必要だと言えそうです。

●モルタルのメリット

・継ぎ目や合わせ目がないので、デザインの自由度が高い
・仕上げの工法により多彩な風合いや表情を演出できる
・耐火性が高い
・適切な工法を行った場合は耐用年数が長い

モルタルのデメリット

・塗装工や職人の腕前によって仕上がりや耐久性に差が生じる
・クラック(ひび割れ)が入りやすく、定期的な補修や修繕が必要
・やや汚れやすく、降雨や湿気によるシミや苔の発生も懸念される
・防水性が低い

軽量で都会的な雰囲気を演出できる外壁材【金属系サイディング

【金属系サイディング】とは、アルミニウムやステンレス、ガルバニウムや溶融亜鉛メッキ鋼板といった金属板を加工成形し、断熱材等で裏打ちした外壁材です。屋根材としても広く使われているこの素材は重量が軽量なため、建物に対する負担が少ないというメリットを持っています。また、金属ならではの硬質な質感は都会的であり、デザインや雰囲気を優先した “店舗住宅” などに採用される場合や、古くなった外壁を覆うリフォームの一種である “カバー工法” などに活用されるケースが多いですね。
なお、デメリットに関しては塩害の影響を受けやすく、白サビ等による “彩度の低下” が起こり得る可能性があることや、傷や凹みが入りやすいといった特徴が挙げられますね。

●金属系サイディングのメリット

・素材そのものが軽量なので、建物に対する負担が少ない
・耐火性や耐震性に優れている
・金属ならではの硬質な印象により、都会的な雰囲気を演出できる

金属系サイディングのデメリット

・製品のグレードにもよるが、居住地域によっては塩害や酸性雨などの影響を受けやすい
・白サビによる色褪せ(彩度の低下)が懸念される
・傷や凹みが入りやすい

耐久性が高く汚れに強い外壁材【タイル

粘土や石英などの無機質な原料を焼き仕上げた【タイル】の歴史は非常に古く、紀元前2700年前にはエジプトのピラミッドから、王家の象徴である青く美しい “タイルの装飾品” が多数出土されています。なお、一般住宅ではバスルームやキッチンといった水回りのセクションやエントランスなどに活用されるケースが多いですが、耐久性の高さに加えて紫外線による劣化や変色、経年変化による色褪せ等もほとんどありませんので、 “優れた外壁材” としても古くから利用されている素材です。
ただし、一般的なサイディングなどと比較すると施工金額が高額になる点や、将来的に起こり得る “剥離” の可能性、目地に充填したシーリング材やコーキング材の劣化や変色etc.といったデメリット面から、一般住宅への施工率は約3%程度と低いのが現状です。重厚さや高級感など、【タイル】ならではの “独自の個性” を求める方向けの外壁材と言えそうですね。

●タイルのメリット

・丈夫でデザイン性が高く、独特の個性を演出できる
・耐久性、耐火性、耐水性が高い
・紫外線や汚れに強く、劣化や色褪せを起こしにくい

タイルのデメリット

・職人による貼り込み作業が必要なので施工費用が高い
・下地に使用するモルタルの弾力性不足により、将来的な剥離が懸念される
・目地のシーリング材やコーキング材の劣化により、見た目の印象の悪化やひび割れ・剥離の危険性がある

軽量で耐火性に優れた外壁材【ALC

【ALC】とは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete (高温・高圧で蒸気養生させた、多くの気泡を含んだ軽いコンクリート)」の略で、その軽量さや耐火性の高さから、多くの店舗や高層ビルを始め、官公庁や駅のホームといった様々な施設にも幅広く利用されています。なお、一般住宅の外壁材としても活用されていますが、そのシェアは約3%と低く、窯業系サイディングやモルタル、金属系サイディングなどの需要には遠く及びません。
住宅に負担をかけない軽さや耐火性、内部の気泡がもたらす遮音性や断熱性は優秀ですが、どうしても “デザイン性” や “意匠性” に欠ける【ALC】。加えて素材自体に防水性がほとんどないので、防水面に関しては上塗りに使用される仕上げ材(塗料)の品質に委ねられることになります。従って、仕上げ塗りに用いる塗料の品質が低ければ、おのずと防水性は低下してしまうのです。また、目地に充填したコーキング材が経年劣化すると防水性が著しく低下してしまい、壁面のシミや雨漏りといったトラブルも懸念されます。一般住宅での採用率が低いのは、そういったデメリットを考慮してのことでしょう。

●ALCのメリット

・素材そのものが軽量なので、建物に負担がかかりにくい
・コンクリートと同等の強度と耐久性を誇る
・耐火性が高く、内部の気泡の恩恵で遮音性や断熱性も有する

ALCのデメリット

・素材そのものには防水性がない
・上塗り用に使用する塗料の質やコーキングの劣化によっては、壁面のシミや雨漏りが懸念される
・他の壁材と比較すると、デザイン性や意匠性にやや欠ける

 

〜まとめのお話〜

数ある外壁材の中で圧倒的な採用率を誇る【窯業系サイディング】を筆頭に、古くからある伝統的な外壁材である【モルタル】、軽量で都会的な雰囲気を演出できる【金属系サイディング】、さらには耐久性が高く汚れに強い【タイル】や、軽量で耐火性に優れた【ALC】と、現在の主流となっている様々な壁材の特徴をお伝えしてきた今回の記事、いかがでしたでしょうか。デザインやカラーはもちろん、素材そのものが醸し出す質感や風合いなどで、住宅の印象を大きく左右する外壁。だからこそ、将来の展望までしっかりと見据えつつ、好みに合った材質の外壁材を選んでいきたいですね!

というワケで、次回は外壁シェア率No.1となっている【窯業系サイディング】のさらなる魅力を紐解いていくと共に、三陽工務店の注文住宅でも外壁の推奨ブランドとなっている、ケイミューの『ネオロック・光セラシリーズ』をクローズアップ! 最新のテクノロジーがフル投入された、“光触媒パワー” の凄さに迫ります☆

◎参考ホームページ/ケイミュー株式会社
https://www.kmew.co.jp/

 

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